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アースキーパー・ネットワーク

アースキーパーのつぶやき


by kisan35

小さな惑星の緑の食卓 

先のプログに牛肉の話題がありましたので、もう少し補足させていただきますね。

新庄トラスト情報交差点の記事、阿部文子さんの「小さな惑星の緑の食卓」を一部コピーします。とても分かり易いです。

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牛と言えば誰でも牧場でのんびり草をはんでいる姿を想像しがちだ。
しかし、それはもう遠い昔の過去の話なのだ。われわれが食べているのは、穀類、主にトウモロコシと大豆で育てられている家畜の肉である。

牛、ヤギ、羊など草食動物の家畜としての役割は、人間の食べられない草を食べて、それをタンパク質に変えてくれると言うものであった。人間の食事を充実させてくれ、そして毛皮や皮ももたらし、環境とも調和するありがたい存在だった。

その食事を世界規模で変えていったのが家畜を穀類で飼育するシステム、資源の浪費を世界に押し広げているアメリカの戦略であった。
現在、世界のトウモロコシの全生産量6億トンのうち4億トンが家畜のえさになっている。2億トンがブラジルのトルティーヤやアフリカの主食になっているが、58億の人口を充分に養える食料の生産が行われているにもかかわらず、飢えている8億の人に、家畜の食べている4億トンの10%4千トンを廻すことができないというシステムなのである。

「小さな惑星の緑の食卓」を1971年に書いた25歳のフランシス・ムーア・ラッペが主張したのはそのことであった。専門家たちが言ってきたいくつかの虚偽のひとつ、世界の農産物の生産が人口の膨張に追いつかないために第三世界で飢餓が起こっていると言う主張はウソであり、肉を中心にした食事、もっと正確に言えば、穀類で育てた肉を中心にした食事が飢餓を産んでいる原因のひとつだとしてラッペは、5つの力が地球上に飢えと貧困を拡大させていると主張している。

1.ごく少数のものが、農地をコントロールしている
2.基本の食品を生産するための農業の発展が無視されている一方で、輸出用の産物の生 産は増え続けている
3.基本の穀類が、ますます多くの飼料にむけられている
4.貧困が人口の増加に拍車をかけている
5.米国政府の意図的な市場開発、戦略が米国の穀類への他国の依存を高めている

牛肉を1ポンドえるには穀類あるいは大豆を16ポンド食べさせなくてはならない。穀類で育てる牛に16倍もの穀物を浪費している上に、人間の食べ過ぎによって牛肉を2倍浪費している。

地球の歴史、土の生成の歴史、土と文明の視点から見て、現代の工業的大規模農業はどうなのか。根本的に問題にすべき時が来ている。

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先日大豆畑勉強会の平野さんのお話を伺う機会がありました。
遺伝子組み換え輸入大豆で油を絞り、残ったカスで豆腐を作ったり、家畜の飼料にするそうです。遺伝子組み換えの穀類や大豆をえさにして育った牛を、私たちは食べているわけです。牛肉には「遺伝子組み換え」の表示がありませんが、私たちの体内に入っているわけです。
by kisan35 | 2004-10-24 10:21 | エコロジー食