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アースキーパー・ネットワーク

アースキーパーのつぶやき


by kisan35

おきにいりの象のはなし(その2)

もうひとつの象の話は、「プレアデスの知恵」(総合法令)というチェロキー・インディアンの精神文化について書かれた本に出ていたもの。こちらも、うろ覚えなので、細部の話は微妙に違っているかもしれない。

数百頭の象の群れが、平穏に暮らしていた。、ある年、旱魃がつづき、食料となる植物がすべて枯れ、木の根までも食べつくされてしまって、なにもなくなってしまった。あらゆる動物たちは、乾いた土の上に、つぎつぎと倒れていった。

数百頭の象たちは、長老のメス象にしたがって、飲まず食わずの旅に出た。(群れで暮らす象は、母系社会で、長老は、いつもメスなのだ)。何日も旅を続け、あるところで全員が立ち止まり、そのまま、じーっと立ちつくし、鳴き声ひとつ出さずに静かにみんな餓死してしまった。あたりは数百頭の象の屍骸で埋めつくされた。やがて、時がたって、土にかえってゆく象たちの胃袋の中から、食べた木や草の種が、いっせいに芽をふきだした、そのころ、乾季がようやく終わり、雨がふりだした。また何年か時がたって、象たちの屍骸があったところは、大きな森となった。

・・・だいぶ省略してしまったうえ、私のお粗末な説明では、ピンとこないとは思いますが、はじめて、この話を読んだとき、鳥肌がたってしまったのです。象たちは、全体のつながりをあきらかに知っていたのですね。(by Hakuru)
by kisan35 | 2005-02-02 14:13 | 環境・社会問題