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アースキーパー・ネットワーク

アースキーパーのつぶやき


by kisan35

スモーキング・ブギ

タバコが身体に悪い!と、やり玉にあげられてひさしい。なにごとにもしゃかりきになるアメリカで始まった禁煙ムーブメントは、またたくまに世界に広がっている。身体に悪いものをやめてしまうのはおおいにけっこう。でも、タバコは、身体や環境に悪いもの探しの目を、ほかにそらせるためのスケープゴートの役割をになわされている面もある。

たとえば殺虫剤や除草剤などの農薬。レイチェル・カーソンの名著、「沈黙の春」でもおなじみのように、アメリカは1960年代ころに、ずいぶん大量の農薬を、長期にわたって、空からふりまいていた。白く降り積もる雪のような農薬が、あたり一面に生息する鳥や小動物をすべて殺してしまったほどだ。鳥だけではなくて、飼い猫も死んでしまったり、もちろん、地域の人間は、次々と身体の不調に見舞われた。今でも、大量の農薬をヘリコプターや自家用ジェットで、ふりまいている農家は多い。これで、水、空気、土もかなり汚染されている。

また、アメリカでは、数々の水爆実験が行われている。日本人なら、子供でも、原水爆が、人間に及ぼす作用をよく知っているはずだ。直接被爆しなくても、長期にわたって地域を汚染して、人間には白血病や癌をひきおこすことが知られている。地下核実験といえども、地下の土を汚染するだけではなくて、遠く離れた土地の空気も汚染する。下は、どのくらいの数の水爆実験が行われているか載っているサイト。

http://www.mainichi.co.jp/edu/wakaru/wakaru-j/0403/03_bikini/01-2.html

白血病や子供の癌などが増えてしまったアメリカでは、どこかにその原因を求める必要があったのだと思う。だけれど、強大な権力をもつ石油化学業界や、軍事産業業界に、その矛先を向けるわけにもいかず、一部の人たちの嗜好品で、やめても困らないタバコが、ちょうどよいターゲットになったのではないだろうか。大規模に汚染された、空気や土や水をとりいれることを、人々はやめてしまうわけにはいかないけれど、タバコなら気軽にやめられる。

ほかにもたくさんの、身体と環境によくないものはある。映画「シックスセンス」の中で、親に殺された幽霊少女が登場するけれど、少女を殺すために、お母さんが毎日飲ませていたのが、スプーン1杯の「床用ワックス」を入れたスープだった。細かい話だけれど。

個人的には、禁煙権があるならば、禁オーデコロン権なんかも認めて欲しい。カウンター式のレストランで、となりにきつい香水の化学物質満載の人が座ったりすると最悪だし、近所の禁農薬散布権もあるといいなと思う。・・・話がどんどん細かくなってしまった。

世界で広まる禁煙の動きも、実は、それを自分たちの都合のよいように、推進している人たちがいるのではないかと勘ぐっている。もっとも市販のタバコの多くは、農薬漬け、化学物質漬け、遺伝子組み替えなどが多いので、やめるにこしたことはないのだろうけれど。
(by Hakuru)
by kisan35 | 2004-12-04 13:54 | 環境・社会問題